以下、ストーリーに関してネタバレがあります。
内容を知りたくない場合は、読まない方向をおススメします。
「週刊少年ジャンプ」39号の記事で「■今号の注目その1」として書いていたのだが、あまりにも長くなったのでこちらに。
■今号の注目その0は『バクマン。』!
ってコトで(笑)

さて、マンガ家としての成功を目指す二人の中学生の紆余曲折をえがく『バクマン。』
第2回のあらすじは、
朝迎えに来た高木秋人ことシュージンに、「マンガ家なんて連載してなきゃただのニート」と冷めたセリフを投げるサイコー。試験中に亜豆(あずき)との将来を考えて頭に血がのぼったサイコーは、保健室へ。それを追ったシュージンとともに、屋上で語り合った。「マンガ家になる」という決意を家族に伝えたサイコーは、祖父の手から、おじ・川口たろうの仕事場のカギを渡される。
というもの。
まんなかにキャラクター同士の会話だけという、読む側が退屈してしまいそうな部分があるため、後半のストーリーは急展開。テンポが早くて読者を引き込み、次週につなげるのはさすが。
第2話にしてシュージンが極論をとうとうと展開しているところを見ると、いかにも大場つぐみという感じがする。原作者としてのシュージンの「人物観察眼の鋭さ」と捻りのはいった性格を表現。これだけ「人間」がわかっていて、なおかつ真直ぐに見ていない彼のつくる話は面白い、というもっていき方。
しかし、第1回と比べて引っ掛かりどころは多かった。
「全国模試トップ、東大合格確実」というわけでもない中学三年に語られて、しかも身内誉めばかりで、それを補う理屈が血統だけっていう状態だけをとると、読んだ全員がすぐに納得できるものでもないだろう。これに説得力を足しているのは『デスノート』で成功した原作者だというイリュージョンではなかろうか。デスノコンビの描く漫画界マンガとして、注目を集めているわけだしね。
シュージンのキャラに味を出すための「ネームがなにか知らない」というエピソードは、マンガ原作者志望で他人まで巻き込んでいて、成績という意味ではなく頭が良いはずのキャラクターには、ちょっと違和感。
で、シュージンが亜豆(あずき)の声優になりたい夢を「夢見る乙女を最大限に楽しんでいる」だけだと決めつけたのは、他人に話してしまうような友だちに「夢」として喋っていたからなんだろうか。友だちとのコミュニケーション用に夢を作り上げたと認定?(このあたりは憶測ね)
でも天然にしろ目立たない普通の女の子をやってる娘は、アイドル声優なんか目指さんでしょ。ましてやテープ送るとかの働きかけはしない。これも違和感。
で、さらに引っ掛かったのが家族への報告。
マンガ描く前からそれを伝えなきゃいけないのかな~という疑問はさておき、ここでえがかれているのは
「ものわかりの悪い親=母」
「ものわかりの悪い親=父=祖父」
っていう、たいへんわかりやすい構図。
いや、息子が初めて自分から何かをやりたいと言ったとしても、その時点で何も実績がないのだから(第一話の「文部大臣賞取った賞状」って、マンガ家としての実績か?)、何も言わず後押しするよりも、何か結果を出せといわれる方が、父親像として納得するのだが。うーん、ここんちの父親には「千尋の谷突き落とし機能」はついてないということか。
よくある流れ(というのは原作者が嫌っているのかもしれないが)だと、
→親に内緒で作品を描きためる
→なんらかのマンガ賞をゲットor編集がつく
→親にバレる
→将来マンガ家になりたいことを告げる
→母親は反対
で、この後今回の父親の態度が来るんだったら、ストンと腑に落ちるんだけどなあ。
(母親反対、父親反対、祖父協力でも納得。)
なんかマンガも描いてないうちから、トントン拍子におじさんの仕事場を手に入れちゃうなんて、都合良すぎないだろうか。第1回での「告白即結婚の約束&夢がかなうまで会わない」の時も現実ばなれしていたが、今回もマンガ家志望の中学生たちが、実際立ち向かわなければならない現実に対して「マンガのウソ」が発動されるのって、どうなんだろう…。
………ハッ!まだ連載2回目だというのに、ぐるぐると考える考える。
もしかして、こうして次回も読まざるを得ない気持ちにさせ、読者を獲得しようとしている?
ひょっとして、原作者の手のひらでダンスさせられてますか私(笑)
実力派コンビが描く漫画界マンガ『バクマン。』!
ジェットコースターのように一気一憂させられるこのマンガ、まだまだ着地点はわからない。
それだけに、大きく化ける可能性の高い問題作ではあるだろう。
次週が楽しみなマンガが、また増えた。
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