週刊少年マガジンの増刊という位置づけで2007年12月に新創刊された「マガジンドラゴン」、今年も発売です!
巻頭を飾るのは
「大人気スポーツ漫画家スペシャル対談」。
「週刊少年マガジン」のスポーツ漫画を牽引する三人の作家
日向武史(『あひるの空』)
安田剛士(『Over Drive』『一瞬の風になれ』)
寺嶋裕二(『ダイヤのA』)
による鼎談です。
日向武史氏と寺嶋裕二氏は10年前の第61回新人漫画賞で受賞した同期、安田剛士氏は同賞の第67回を受賞という関係。互いへのリスペクトや漫画論など、興味深いお話がもりだくさんです。
特に「スポーツしか居場所がない」という安田氏に対し、日向氏の「スポーツ以外の日常を描くのが楽しい」という発言は、実際に作風を見ているとよくわかりますね。日向武史氏は、下積み時代を読みきり『ワンダフリャ・マンガライフ』も描いています。
『GTO』の藤沢とおる氏に「オマエ たぶん漫画家になれるよ」と励まされたり、朝基まさし氏のところにアシスタント入りしたことなど、懐かしくもほろ苦い思い出が綴られています。
中でも一年でアシスタントをやめてしまったことについて「アシスタントの仕事が楽しくなってしまったから」と書かれていたのが印象的でした。プロのアシスタントとして食べていくつもりならともかく、いずれは独立して連載を持ちたいという希望があるならそこに安住してしまうのはむしろよくないんでしょうね…。
本誌から出張してきた人気作家の作品ももうひとつの見どころ。
本誌とまるっきり同じテイストの久米田康治『さよなら絶望先生』や、番外編ながら定番シリーズになったCLAMP『堀鍔学園』を初め、あのキャラの誕生秘話が語られる『FAIRYTALE』や、週マガ本誌では選挙活動中の3バカトリオのエピソードを描く『ヤンキー君とメガネちゃん』など、現在発売中の週刊少年マガジンと併せて読むと一層おもしろい短編が揃っています。
また忘れてはいけないのが「ドラゴンカップ」。
将来のマガジンを担う可能性を秘めた16人の新人作家が「週マガ」掲載権をかけ、渾身の読みきり作品をひっさげてエントリしています。
押しも押されもせぬ実力派揃いの週マガ本誌と比べ、ほとんどが新人作家の作品なので全体のレベル的には物足りなさがあるのでは…と思う向きもあるでしょうが、途中からでは入りにくい連載と違い全て読みきりでとっつきやすいし、新人作家とはいえ熾烈なネームコンペを勝ち抜いてきた作品ですからどれも粒揃い。何年か経って本誌の方で見覚えのある絵柄を見つけて「この人むかしあの短編描いていた人だ」と気づいたりする楽しみもありますので、ぜひ手にとって未来の人気作家誕生の瞬間(?)を見届けてください。




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