![コーラス 2009年 04月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61dpZ3g3pvL._SL160_.jpg)
さて、集英社「コーラス」2009年4月号の見どころご紹介です。
※以下、作品についてのネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
■『Room201』(谷川史子)
部屋の数だけドラマがある――。谷川史子の新連載が巻頭カラーでスタートです。
小説家の日出(ひづる)は、最近仕事で伸び悩むスランプ状態。
同棲している彼・佐熊は日出の仕事に理解ある優しい青年だが、
仕事で追い込まれる日出は食事の支度や、彼の存在そのものを「うっとおしい…」と感じるようになり…
カリスマ・谷川史子氏の新連載は、さすがでした。
和み系の絵にだまされちゃいけない。この人の作品は適度に辛口な部分もしっかり隠されてます。
一見ほんわかしたカップルにだって、「うざい」時はあるんです。
日出の気持ちがよくわかりました。
これは…部屋の数だけオムニバスなお話になるのかな?楽しみです。
■『へヴンリー・キス』(宮川匡代)
お久しぶりの登場。今回の主人公はシゲルのライバル?容子です。
いまだ朝比奈への思いを捨てられず、パリで彼とともに働く容子は、ある日年寄りの捨て犬を拾ってしまう。
戻ってこない飼い主を待つかのように、窓の前に立つ犬を見て、いつしか自分と重ね合わせる容子。
しかし、朝比奈が好きな女性(シゲル?)と電話で会話をするのを立ち聞きして待った容子は…?
え~、申し訳ないのですが、この作品のヒロイン、シゲルよりも容子の方が私は好きかもしれない。
シゲルは、現実にいたら、たぶんそんなに好きではないタイプですね。
一方、容子は頭がいいのにぶきっちょで、そんな自分をもてあましているのに共感できる。
ただ…会社には公にしてないけれど、朝比奈はすでに既婚者なわけで。そして、奥さんはシゲルなわけで。
かなうことのない容子の恋。できればきれいな決着をつけてあげて欲しいです。
■ 『プライド』(一条ゆかり)
日本では、ふみよが突然倒れて病院に運ばれる。それを見て多美は泣き叫ぶ。
イタリアで入院中の萌は、心を落ち着けてひどい仕打ちをしてしまったマルチェロのことを思い出す。
ウィーンでは、蘭丸が史緒の元を訪れる。
ベティのツアー終了後、蘭丸に仕事のオファーが押し寄せたことを知って喜ぶ史緒。
しかし、そこへ史緒に萌とのことを打ち明けようと神野が現れる。史緒と蘭丸が二人でいるのを見た神野は…?
ひたすら、最低男の道を突き進む神野氏。
だめじゃん、これじゃ下手をすると萌からも史緒からも愛想をつかされるかも。
どうやら、蘭丸が成功をおさめて自分の道を確立したことで、風向きが変わりだしたようで、
4人の関係は、これから大きく変わっていく可能性が見えてきました。
あとは心配なのがふみよ。萌と多美の緩和剤である彼女がいなくなった時、おそらく何かのバランスが崩れてしまいそうです。
とりあえず、次の展開を待つしかないけど、最近この作品はらはらしてばっかだなあ。
■『アイスエイジⅡ』(もんでんあきこ)
友人・永岡から、大麻を渡されて困惑する原田は、通りかかった教育実習生・安住に相談する。
「あいつをなんとかしてほしい」という原田の頼みに負けて、2人で永岡の住むアパートを訪れたが、そこで見たのは…
一方、橋爪から麻薬売人ルートに永岡の名前があったことを聞かされたエイジも、永岡のアパートへ向かったが…
え~、教育実習生の経験がある立場から、安住に言いたいです。「思いあがるな」と
所千、実習生は短期間しかいられない教師にすらなれていない存在。
そんな中途半端な立場で、下手に生徒に親身になったりしちゃいけないんです。
冷たいようだけど、責任もって最後まで面倒見てあげられないなら、最初から関わるべきじゃない。
と、自身の経験を思い出して、シビアに感じてしまった次第です。
最近、学生の大麻所持が問題になってて、まさにタイムリーな事件を扱ってるこの作品。
ただ、エイジの薬物所持者に対する冷たい視線が気にならなくもないけれど。
■『ちくたくぼんぼん』(勝田文)
時は昭和初期。田舎から上京し、叔母の家に奉公するイワは、ある日、道で倒れたこうもりを拾って、つれて帰る。
叔母の家の時計の音が気になって、夜眠れないイワ。
だが、時計はいきなり壊れ、その中にはコウモリが入りこんでいた。
そして、でかけたイワは、道で倒れている男を見つけ…?
新連載。
大好きなんです。この勝田文氏。
ノスタルジックでファンタジックな絵柄に辛口の物語が絶妙にはまっている。
登場する女の子も、どこか屈折してる部分が見えるとこがたまらなく好きです。
今回も、一見レトロポップな昭和の少女漫画。しかし、題材としてでてくるのは「時計」「コウモリ」そして、「吸血鬼?」
まだ、よく話がつかめない。てか、このつかみどころのなさがこの人の魅力でもあるんだけどね。
■『カプチーノ』(吉住渉)
颯介が浮気をしていることに気がつきながらも、問いただせずにいる在。
一方、颯介は、稲葉に浮気をしていることを打ち明けて、怒られる。
愛菜を断ち切ることができず、「在ともうまく行っているし、もう少しだけ…」と思う颯介。
しかし、在は、仕事の帰り道、ひったくりに襲われてしまう。電話してもつながらない颯介に、ついに在は…?
絵に描いたようなムシのいい男ですな、颯介は。
わかっていながら、問いたださなかった在もどうかとは思いますが、かわいい女の子が近付くと拒めないんですかね、男子は。
本人は、優しいつもりかも知れんが、どっちに対しても非常に不誠実だぞ、颯介。
ところで、稲葉ってもしかして在のこと…?
■『チ・カ・ラ』(和田尚子)
武藤貿易の汚職事件の真実をつかもうと、千華羅は芸者のお艶の元を訪ねるが、
「何も知らない」と軽くあしらわれてしまう。
そこで、千華羅は、武藤家を訪れ、メイドの証言を聞いて、事件の真実を知る。
確かな証拠をつかもうと千華羅は大臣の家へ取材と偽って乗り込もうとするが、風間に阻止されてしまう。
しかし、「権力に負けていいのか」という千華羅の言葉に風間は…?
そして、達道と再会した千華羅は、達道から「一緒にアメリカへ来てほしい」と言われて…?
う~ん…いいのかなあ?
ここにきて風間に非常に同情的になっている私。
千華羅が好きなのは達道だから、達道とくっつくのは全然いいんですが、
風間があまりにも報われないというか、浮かばれないというか…
どうもこの作品も佳境らしいんですが、できれば風間になんか明るい道を残してあげてほしいものです。
以上、今月の見どころご紹介でした。
次号は斎藤倫の読み切りが登場予定です!お楽しみに!




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