
皆さん、最近ギャルゲで泣きましたか?(←ジャンル限定かよ)
私はもう断然『うたわれるもの』でしたよ。あれはヤバい。老いて緩んだ涙腺にクリティカルヒットでしたわ。
さて、大元となるWindows版ゲームが2002年に発売された“旧作”ネタをいきなり持ってきたのはなぜか? 実はこの作品、PSP版ゲーム『うたわれるもの ポータブル』がつい先日(5月28日)に発売されたばかり。さらにアスキー・メディアワークスの「電撃マ王」ではコミック版が今まさに連載中。そう、『うたわれ』世界観は現在も継続中だからだ。
未プレイ、または未読の人のために概要をちょっと説明しよう。
作品舞台は日本のアイヌ文化をモチーフにしたような独自の設定。大ケガをして倒れていた主人公は辺境の村人に助けられるが、自身に関する記憶を一切失っていた。彼にとって不可解なことは2つ。まず自分の顔にはどうやっても外れない仮面が被せられていたこと。そして自分を除くすべての人々には尻尾や羽根があり、彼の知る“人類”とはわずかに異なっていたことだった。
自分の境遇に疑問を抱きつつ、ヒロインのエルルゥや優しい村人たちに支えられて生活に馴染んでいく主人公・ハクオロ。だが争いの絶えない情勢は彼の住む辺境にも押し寄せ、並外れた能力とリーダーシップをもったハクオロは否応なく戦乱に巻き込まれていく――。
――と、序盤のあらすじはこんな感じ。ゲーム開始時は国に対して叛乱を起こす立場だが、ハクオロの知略で圧倒的な敵軍を打ち破るにつれ状況が変わり、彼の人柄を慕ってさまざまな英傑が集結してくる(当然ギャルゲなので女性は多い)。あらゆる出会いと別れがドラマチックに演出されており、王道的な展開ながら非常に泣かされるストーリーとなっている。
ゲーム進行はヒロイン達との会話やイベントが中心の「ADVパート」、敵軍とのバトルを行なう「SLGパート」に大別される。シミュレーションパートはヘックス(マス目)で区切られたフィールドにキャラクターを配置し、素早いキャラから順番に行動していくタイプ。キャラクターごとに攻撃の間合や技が異なり、ゲームバランスも全体的に良好だ。
さて漫画版はといえば、まず島草あろうの作画による『うたわれるもの』が全2巻で発売中。まだヒロインが主人公と出会う前の話や、本編ゲーム中のサブストーリーが展開された。全体的にほのぼのムードで、ギャグシーンの割合は多め。
現在リアルタイム連載中の漫画版『うたわれるもの 散りゆく者への子守唄』は、作画を水口鷹志が担当。今年1月に単行本の第1巻が発売された。こちらは最初のコミカライズとは違い、原作ゲームの流れをほぼ忠実になぞっている。画風もわりとゲーム版のキャラデザに近い形なので、漫画でじっくり『うたわれ』世界を楽しみたい人は文句なくこっちをオススメである。
ゲームやアニメのコミカライズは下手に行なえば、作画の勝手なアレンジや意味不明なオリジナル展開によって原作イメージをブチ壊してしまうことが少なくない。だが漫画版『うたわれるもの』についてはパロディ色が強いもの、高レベルに原作を再現したものがうまく出揃い、原作ゲームを知っていても知らなくてもオールオッケーだ。
PCのギャルゲーを原点とする作品だが、『うたわれるもの』コンシューマ(PS2)移植版は短期間で10万本超のセールスを突破。Webラジオは制作者サイドも驚く予想外の大人気。テレビアニメ化されたと思ったら英語音声入りのBDまでリリースされ、さらに漫画化&PSP版の登場である。普段あまりゲームをやらない人でも、和風テイストのストーリー漫画が好きならばぜひご覧になってほしい。
そして共に叫ぼうではないか、魂の限り。
ケモノ耳マンセー!!
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