漫画好きライター陣が執筆する日刊漫画(マンガ)ニュース&レビューブログ!
   
・ keigo

こんにちは、keigoです。

こないだ某ビジネスセミナーで、なぜかお笑い芸人に会いました。
M-1で準決勝まで勝ちあがった実績があるとのことなので、知っている人は知っているんでしょう。

お笑いの人って、どっかしらマニアックなところがありますね。
ツボに入るとめっちゃおもしろい、みたいな。
わかる人の範囲が狭いものほどギャグは面白いっていうのは、やはり的を射たセオリーで。

かってに改蔵 (1) (少年サンデーコミックス)

ということで今日は決して万人受けはしない(?)ギャグ漫画、『かってに改蔵』です。

■あらすじ
ひょんなことから、自分が改造人間になってしまったと勘違いした高校生、勝改蔵。
風刺ネタ、ギャグ、ブラックジョークなどを交えてマニアックなネタを繰り返す。

■みどころ 
個人的に絵柄が好きな作品です。
連載当時の作者のテンション、気持ちの入れ方(惰性な感じなど)がキャラのデッサンによく表れているなあと。
作者の前作である行け!!南国アイスホッケー部と同様、連載期間中に絵柄がどんどん変わっていくのも個人的にツボ。女性キャラには全段ブチ抜きの立ち絵が多用されるなど、連載初期と中期以降ではいい意味で雲泥の差が感じられますね。

最初は「天才塾」をはじめいくつかの設定があるものの、途中から(6巻あたりから?)完全に作者がスルーしているようです。 どんどんキャラクターの性格がラディカルかつエキセントリックになり、さらにネタがマニアックなものが多くなって、読み手の属性を絞りにかかっています。

時事ネタはいま読み返すとよくわからなかったり、何より古くて笑えなかったりと、賞味期限の短さも特徴ですね。このあたりは『幕張』などで知られる木多康昭と共通しています。

ネタのパターンは大体以下の3つ。最初の2つは風化系のネタになります。

・その当時に起きたニュースをネタにする。
・他の作品(漫画に限らずエンタメ全般)をパロディにする。
・日常的な「あるあるネタ」をひたすら掘り下げる。

ネタを包括するストーリー自体については、先にも書いたように「設定忘却」が目立つため説明するのが難しい作品です…(笑)

改蔵は本当の自分を取り戻したかったのか?(そもそも改造人間にはなっていないのだが)
改造人間になった自分を認め、生きる目的を見つけたかった?(ギャグ漫画なのでそれもあやしい)

どう考えてもすっきりしません。
ここはギャグ漫画という基本から、読み手が自由に判断すればいいんじゃないかと。

それと、主人公を囲むキャラクターの濃さも本作の魅力の一つですね。
特に最初の設定から大きく変わってしまった坪内 地丹(つぼうちちたん) 。
改蔵の同級生の、いわゆる「下っ端キャラ」です。
連載初期は真面目で気弱な性格ですが、途中から作者の都合(?)でどんどん壊れていきます(笑)
酒が入って親父な性格になったり、家の中では極度の内弁慶だったり。
中盤からはカルトな擬音「きょきょきょきょきょー!」を得意とし、後半は円形脱毛症になり、たびたびネタ要員として使われるハメに……。

物語をカオスな展開に持っていくとき(もともと整然とはしていませんが…)、作者にとって重宝するキャラだったんじゃないかな。
ほかにもクールで黒い先輩・彩園すず、今風にいえば「ヤンデレ」最前線の名取羽美をはじめ、個性的なキャラという意味では古今東西トップクラスの漫画といえそうです。

一般的にマニアックなネタが濃くなればなるほど、作者読者の距離が縮まり、共通意識が生まれていきます。
その妙な安心感、不思議な刺激によって、長期連載となった作品ですね。
巻末の読者コーナーの盛り上がりは、それを如実に表していると思います。

作品全体のテンションは途中から、作者の自虐っぷりが大変なことに。
有名な他の作家の漫画を鋭い切り口(?)で切り込んだときは「あーこりゃ打ちきりだな」と感じました(笑)
それでもそこからそれなりに続いたことを考えると、読者の支持は大きかったんでしょうね。

毎度バタバタした感じに終わるので、もう少し変化があればよかったなあと思います。
ただ、最終回の締め方は個人的に秀逸。

ネタバレはしませんが、こんな締め方ズルいだろ!と思う反面、こんなふうにするしかないのかな、とも。
当時の2ちゃんでは大議論が巻き起こりました。スレの消費が速かったなあ(笑)

なお、『ハヤテのごとく!』の作者である畑健二郎と師弟関係だったとは(久米田が師匠)知る人ぞ知る話。
本作の第一巻から畑は作画に協力し、いくつかの背景を書いているとか。
アニメ化は弟子に先を越された久米田さんですが、その後、『さよなら絶望先生』のアニメ化によって師匠の面目を保っています。

■作品データ 『かってに改蔵』
・作者  :久米田康治
・出版社 :小学館
・刊行状況:全26巻

■評点 - 『かってに改蔵』
画力  :★★★☆☆
物語  :★★★☆☆
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★

 

 
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こんにちは、keigoです。

朝起きたら、もう寒い。いつの間にか秋になりました。
秋になればもう年末はすぐそこ。
年末といえば格闘技!
2008年の注目はボクシングの亀田VS内藤のマッチです。
でも、ちょっと残念なニュースがありました。

交渉決裂!12・23内藤VS興毅は暗礁に…

ボクシングファンとしては絶対見たいカード。
今後の交渉に期待してます。

はじめの一歩―The fighting! (1) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (1532巻))

ということで今日のレビューはボクシング漫画。あまりにメジャーすぎて取り上げるか迷ったのですが、大好きな漫画なので! 作品名は『はじめの一歩』。発行部数は2007年時点で7300万部を超える、週刊少年マガジンの看板漫画です。

■あらすじ
気弱ないじめられっ子だった幕之内一歩。後の世界チャンピオン・鷹村守と出会いボクシングに開眼。鴨川ジムに入門し、「強さとは何か?」を知るため様々なライバルたちと戦いを繰り広げる。

■みどころ 
連載が開始されたのが1989年のマガジン43号ですから、今年で19年も続いている長寿漫画です。
これまで人気が衰えない理由は、大きく分けて3つ。

・細部まで手を抜かないキャラ設定
→ サブキャラをその生い立ちまで掘り下げる丁寧さは長期連載の最大の理由だと思ってます。
悪役が悪役で終わらない。いじめっ子が主人公の親友になる、などなど。
どのキャラクターも、読者の愛せる要素が次から次へと生まれていきます。

・絵の迫力
→ 特に試合中、空を切る拳の風音が聞こえてきそうなイラストはもはや芸術。連載初期とくらべ、絵柄も全体的に円熟味を増してきました。

・決してワンパターンにならない、主人公の成長物語であること
→ ボクシングというシンプルな(?)題材上、テクニカルなことはそれほど多くありません。
とはいえ『ドラゴンボール』のように新しい必殺技を会得するということも、全くないことはないです。
でもそれらはあくまで物語を盛り上げる添え物として描かれます。
むしろ大きく描かれているのは、ボクサー同士の内面。
試合に賭けるさまざまな情熱や願いなど、極限まで高めた末に描かれる試合シーン。
それはときとして数巻にも渡って描かれる一大ドラマです。

そうしたドラマは、全て作者である森川ジョージの勉強熱心さによるところが大きいと思います。
辰吉丈一郎らボクサーと交流をして取材のための人脈を作ったり、ボクシングジム「JBスポーツクラブ」のオーナーになったりと、私生活もボクシング漬けにしているんですね。

主人公である幕之内一歩は、最初はただのいじめられっ子。
なんのとりえもなかった少年を、作中において今は日本チャンピオンにまで成長させました。

(内藤選手もかつてはいじめられっ子だったとのこと。「リアルはじめの一歩」とメディアで表現されてましたね)

これってすごいことだと思うんですよね。
魅力ゼロの少年を、30巻もかかって作者は日本チャンピオンにさせたわけです。
当然、それまでにつまらなかったら、一歩の強さを見せられる前にあっさり打ち切られていてもおかしくなかったはず。そしてそんな作品は、過去にいくらでもあります(主人公の魅力を出し切れないまま終わっていった作品は多いです。森川ジョージ自身も打ち切りを過去に経験)。
たいして目立たないことですが、この設定から現在まで続く長期連載をやっているというのは、この作品のスゴさですね。

■メディアミックス情報

はじめの一歩 VOL.1

・テレビアニメ版 
2000年10月から2002年3月まで放映。
短期シリーズの多い深夜アニメとしては異例の全75話という長期シリーズ。
視聴率もこの時間帯では驚異的な平均4.5%を記録。
続編となる新シリーズは2009年1月から日本テレビ系で放送予定。

・ゲーム版
はじめの一歩 THE FIGHTING!(1997年 講談社 PS作品)
はじめの一歩 VICTORIOUS BOXERS(2000年 ESP PS2作品)
他多数

・OVA版
『はじめの一歩 間柴vs木村 死刑執行』
2003年9月5日発売

■作品データ 『はじめの一歩』
・作者  :森川ジョージ
・出版社 :講談社
・刊行状況:85巻まで(続刊)

■評点 - 『はじめの一歩』
画力  :★★★★★
物語  :★★★★
独創性 :★★★★
総合評価:★★★★

■関連サイト
はじめの一歩:公式ホームページ

 

 
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こんにちは、keigoです。

夜中にスカパー!のスポーツチャンネルを見ていたら、過去の名馬特集をやっていました。
府中競馬場を徒歩圏にして育った僕は大の馬好きでして。実際に馬券を買うことはほとんどありませんが、今でも競馬中継は興味を持って見ています。

じゃじゃ馬グルーミンUP 1 (1) (少年サンデーコミックス)

競馬の漫画って、そういえばいっぱいあったよな~と思い出したのが、今日の一本。

今日紹介するのは、少年サンデーでの隠れた名作『じゃじゃ馬グルーミン★UP!(作:ゆうきまさみ)』です。 今思い返しても、この作品はチビっこ名探偵天才野球少年の陰に隠れて、ちょっと地味なポジションだったな~。

■あらすじ
東京の進学校に通う高校生・久世駿平は、春休みに北海道へバイク旅行。
旅行中のトラブルから競走馬生産の渡会(わたらい)牧場と関わることになる。
仕事を通し人馬とふれあう中で牧場の魅力に取り付かれ、日本一の競走馬の育成を目標とするようになる。
進路に関する親との対立、友情や恋愛、結婚といった人生の様々な出来事を体験し、駿平は歳を重ねていく。

■みどころ
主人公である駿平は、フツーの高校生。
競馬漫画にありがちな天才ジョッキーだったり、凄腕予想師だったりということはありません。
どちらかというとちょっと内向的で、アクティブじゃない。そのへんにいくらでもいそうなキャラ。
そんな彼を中心に回っていく漫画ですから、内容も自然とホームドラマっぽくなります。

よく、何年も続いているテレビドラマがありますよね。
内容はパターン化してるけど、なんでだか見てしまう。とりあえずやってたら見ないといけない気持ちになる。見たら幸せな気分になる。
『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』はまさにそんな、不思議な中毒性をもった漫画でした。

この漫画の白眉は、リアルタイムの経過と作品内の経過がほぼ同じということ。
つまり、連載時の現実世界が春なら漫画内でも桜が咲いているし、日本のどこかで雪が降れば駿平もマフラーを巻くのです。
そして引退した馬の子供が、数年経ってターフに戻ってくるのも同じ。
週刊連載での読み手が、駿平の送っている牧場生活を疑似体験していけるような構成だったんですね。

時間の流れは、競馬ファンにとって大事な要素です。
競馬は「血のスポーツ」と呼ばれることからもわかるように、何代も受けついだ競走馬の血統から、ロマンを感じて楽しむもの。
その時代によって好きな馬がいて、彼(彼女)が引退してもまた数年後にはその子供が走っていて、思い入れから応援する。時間をかければかけるほど楽しくなるのが競馬の一番のエンターテイメント性でして。

それを漫画で表現したゆうきまさみは、おそらく世界的にみても希有な漫画家でしょう。この点、作者と編集部に拍手!

物語は、ただひたすら牧場での出来事を描いています。
それでも少しずつ馬に取り付かれた人物の魅力、人間ドラマに引き込まれるのです。

誰にも視点が偏ることなく(主人公さえ、ほとんど登場しない回があるくらい)、キャラクターに起こった出来事をたんたんと書く。ちょっと長いエッセイを漫画で読んでいるような感覚にもなります。

本作中に登場する競馬関係者、馬、レース、牧場などには、どれもモデルがあるようで。
競馬ファンなら容易に想像できるそれらの存在は、作品中のちょっとした笑いのポイントにもなっています。
ゆうきまさみ自身の別作品からキャラが出張していたり。
こういう「わかる人ならわかるネタ」が僕は好き(笑)。
競馬に詳しい人でもそうでない人でも、ちょっとした時間に読み返して楽しめる。そんなオススメ漫画です。


■作品データ 『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』
・作者  :ゆうきまさみ
・出版社 :小学館
・刊行状況:全26巻(文庫版/全14巻)


■評点 - 『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』
画力  :★★★☆☆
物語  :★★★★★
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★

 

 
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こんにちは、keigoです。
本日9月30日現在、プロ野球が大変なことになっています。

セリーグにおいて、巨人と阪神の優勝争いと、クライマックスシリーズ進出を賭けた中日と広島の3位争い。どちらもほぼ同じ勝ち星で並んでいて、ひとつも落とせない戦いが続いているんですね。
毎日スカパー!から目が離せません。

キャプテン (1) (集英社文庫―コミック版)

ということで今日は野球の漫画、『キャプテン』のご紹介です。

■あらすじ
墨谷二中の野球部は無名だが野球を愛する球児が集まり、日々練習に励んでいた。
そこに野球の名門・青葉学院から一人の転校生が入部し た。彼の名は谷口タカオ、二年生。
即戦力として大いに期待される谷口だったが、実は谷口は青葉では二軍の補欠。
周囲の大きすぎる期待 に押しつぶされそうになりながら、谷口は夜中の猛特訓で実力を積み上げて……

■みどころ(※ネタバレ注意)
「スポ根」という言葉は、まさにこの漫画のためにある言葉です。
この作品には極少数を除いて、“天才”がいません。
決して野球選手として恵まれた体ではない少年たちが、これまた設備に恵まれないグラウンドで一生懸命汗を流す。
寝る間も惜しむ練習量で、大きなライバルを倒していきます。

この作品の見どころを考えているうちに、「あれれ?」と思いました。
なぜならこの作品は他の野球漫画にはある、ストーリーの王道をことごとく外れているのです。

・かわいい女性キャラがいない。(谷口の母が出る程度)
・主人公が部活の引退によってその都度変わるという、現在のキャラクター重視の漫画ではありえない方向性。
・イケメン男性キャラクターがいない。
・野球漫画なのに、魔球がない。
・選手を率いる名監督もいない。

……なんだか、いいところがない漫画に思えてきますねw

それでも多くの漫画ファンがこの作品に引き込まれるのは、どうしてでしょうか?
それは歴代「キャプテン」たちの努力、苦悩、そしてリーダーシップが、あまりにも魅力的だからだと思います。

どのキャプテンにもそれぞれリーダーとして悩みを抱えますが、その解決方法はさまざま。
ただ愚直に野球と、そして部員と向き合い、大きな夢(全国制覇)に向かって進んでいきます。

『キャプテン』は野球漫画でありながら、現代のリーダー論を説いている漫画ともいえます。「キャプテンとはどうあるべきなのか」ということを、ひたすら作者は説いているのです(あくまでkeigoの主観ですが)。

1巻から読み進めると、実に豊富な個性を持つリーダーが現れ、そして引退していきます。
彼らの野球選手としての才能の多寡に関わらず、全員に共通するものは「誰よりも思いやりと向上心を持っている」ということ。「組織はトップの力以上には伸びない」とは経営論の中でよくいわれることですが、彼らのチームが常に高いレベルで野球をやっていたのは、まさにリーダーの素質が大きな意味を持っていたと思いますね。

この作品は描かれた時代のせいか、やはり絵的に古い感じが否めません。なんとなく若い読者のなかには、絵に違和感を持つ人もいるかもしれませんね(僕もそのひとりです)。でもそんな不恰好なところも、泥臭いストーリーの良きスパイスとなっている気がします。

なお、8年連続200本安打を達成した“世界のイチロー”が、墨谷二中の数少ない天才系キャラ「イガラシ」に憧れていたのは有名な話。彼を見ると、たしかにイチローそっくりです。自分に厳しく、そして他人にも厳しく、誰よりも努力をする。そしてチームを率いるようになったとき、彼は真のリーダーシップを考えだします。

WBCを戦い見事世界一になったイチローは、本作中で見事、全国制覇を成し遂げたイガラシにそっくり。イチローの原点は、まさにこの漫画にあったのかもしれません。

不器用でも何かに夢中になることの大切さ、人に優しくすることの素晴らしさを教えてくれる佳作です。

■メディアミックス情報

キャプテン Vol.1

テレビアニメ版
 日本テレビ系 全26話 1983年1月10日~同年7月4日

映画版(実写)
 2007年8月18日公開。布施紀行主演、室賀厚監督。
 映画版公式サイト『キャプテン」』

■作品データ 『キャプテン』
・作者  :ちばあきお
・出版社 :集英社
・刊行状況:全14巻 完結(文庫版)

■評点 - 『キャプテン』
画力  :★★☆☆☆
物語  :★★★★★
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★

 
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こんにちは、keigoです。

こないだ都心にある某ネットカフェに行ってきました。
そこは設備がスゴいんです。
シャワーは当たり前として、ネイルサロンとか、シアタールームとか。
それでいて、やっぱり1000~2000円もあれば長い時間ゆっくりできちゃう。
どんどん進化してるなーって思いましたね。

そこで読んだのが、今日紹介するサッカー漫画『俺たちのフィールド』です。

前振りぜんぜん関係ねえしっ!(笑)

俺たちのフィールド 1 (小学館文庫)

■あらすじ
サッカー少年・高杉和也は、日本リーグの選手である父・貫一と、いつか国立競技場で一緒にプレーすることを夢見ていた。だが貫一が交通事故によって帰らぬ人に。すると和也はそのトラウマからサッカーをやめてしまう。そして高校生になったある日、和也の前に一人の男が現れたことで再びサッカーを始めて……。

■みどころ(※ネタバレ注意)
本作は連載当時、日本サッカーを取り巻いていた状況をそのまま取り入れて進行した作品です。
時は90年代。つまりJリーグが発足し、日本が世界のサッカーと肩を並べ始めたころ。
ドーハの悲劇(※1)やジョホールバルの歓喜(※2)など、現実の熱狂をうまくミックスさせました。

主人公高杉和也の成長を、小学校から高校サッカー。そしてアルゼンチン留学、プロまで。
その戦いの日々を追い続けた一大サッカー漫画。

キャプテン翼』のさわやかさとも、『シュート』の甘酸っぱさとも一線を画しています。

試合に勝った負けたのストーリーより僕が惹かれたのは、当時のJリーグの舞台裏を描いた切り口です。

当時の日本サッカーには、Jリーグというプロ組織と、そのほか多数の実業団チームがありました。
リーグに昇格できるのはわずか10数チーム、その戦いは熾烈を極める。
昇格をかけて戦うプレイヤーと、それを管理するチーム親会社経営陣の思惑。
「ただサッカーをしていればいい漫画ではない」というところが本当に面白い。

他のサッカー漫画にはない展開で、まったく予想がつかないストーリーです。
作者が描くのはプレイヤーだけにとどまらない。
弱小企業がプロスポーツチームを扱うということ、そしてそれに苦しみ、悩む経営陣の姿までを見事に描いているんですね。

ストーリーをもう少し突っ込んでお話します。

この漫画は序盤だけ読むと、生粋のサッカーファンは読むのをやめてしまうかもしれません。
おそらく当時の作者はサッカー経験があまりなかったのでしょうか。
取材不足からか、鼻白む描写が目に付きます。
題材がサッカーである意味すらあまりないような感じ。

しかし!

中盤(高校サッカー編の後半)あたりから、そのあたりがガラリと変わります。
「どこかでサッカーの練習でもしたのか作者!?」 
なんて聞きたくなるくらいの臨場感。
説得力のある試合展開。
(ただ、7点差をひっくり返した試合はちょっとやりすぎでした)

そしてサッカーを知らない人のために、和也のプレイを客観的に見た視点を解説してくれるヒロインの存在も見事です(森口愛子・モデルはおそらく森口博子。時代を感じさせる名前w)。

ピッチ上でプレイヤーはどんなことを考えているのか。
実際のゲームでよく見るあのプレイにはどんな意味があるのか。
そんなことが、さりげなく解説されるんですね。

やっぱり泥臭いスポーツだけでは、漫画は漫画たりえないと実感!
(例外はちばあきおの『プレイボール』『キャプテン』だけ。これはまた後日紹介します!)

連載当時は日本が「ただ、ワールドカップに行くこと」だけを夢に見ていた時代。
日本はアジアですら勝てない弱小国。

世界と近付き、最高の舞台で戦うため、選手とサポーターが一緒に全身全霊で夢を見ていました。

そして今の日本は、ワールドカップに出て当たり前になりました。
前回のドイツ大会では予選突破は当然のこと、それよりも「ワールドカップで勝ち抜くこと」が至上命題になるほどに、日本はアジアにおいてサッカーの強国になったのです。
そうなるまでの先人たちの苦労は、並大抵のものではなかった。
そんなことを思い出させてくれる作品です。

 

(※1)1993年10月28日、カタールのドーハで行われた日本代表とイラク代表の試合において、ロスタイムにイラク代表の同点ゴールによって日本の予選敗退が決まった事柄をさす言葉。

(※2)1997年11月16日、マレーシアのジョホールバルで日本代表がワールドカップフランス大会のアジア第3代表決定戦としてイラン代表と戦い、勝利を収めた事柄を指す言葉。これによって日本はワールドカップ本戦初出場を決めた。

■作品データ 『俺たちのフィールド』
・作者  :村枝賢一
・出版社 :小学館
・刊行状況:コミックス全34巻+外伝1巻(ワイド版全17巻+外伝1巻、文庫版全19巻)

■評点 - 『俺たちのフィールド』
画力  :★★★★
物語  :★★★★
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★

 
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こんにちは、keigoです。

インターネットでなんとなく映画館情報をチェックしていたら、面白そうなものを見つけました。
レッドクリフ』です。

ジョン・ウー(呉宇森)監督のアクション映画で、三国志演義を舞台にした一大スペクタクル。
制作費はなんと約100億円!

僕は大学の卒論に三国志を選ぶほど三国志ヲタクですから、こういうのはすぐに飛びつくんですね。

ということで、久しぶりに三国志熱に火が付いてしまった僕。
今回のおすすめ漫画は中国の三国志演義を元に描かれた、
横山光輝の『三国志』を紹介したいと思います。

三国志 第1巻 (1)

以下、壮大なネタバレがありますので、全く中国史や三国志を知らない方はご注意を。

■あらすじ
西暦25年、洛陽を都とする後漢王朝が成立。以降、朝廷内では外戚と宦官が長い間、権力争いに明け暮れていた。
民衆をかえりみない彼らの所業により政治が乱れ、国内は徐々に貧しくなっていく。
そこに現れたのが張角を首領にした宗教結社「太平道」。
貧しい民衆に絶大な支持を受け、184年ついに武力蜂起。これを「黄巾の乱」といい、以降100年にわたる三国志物語のはじまり。
(反乱に参加した民衆が、黄色い巾を付けて目印にしていたところからこう呼ばれた)

前漢からの皇帝の血を引く劉家の劉備は、この乱を治め、天下を平定するために関羽、張飛と共に立ち上がった。
桃の花の咲く場所で義兄弟の誓いを立て、「生まれたときは違っても死ぬときは同じ」と語り合う(桃園の誓い)。

その後、劉備は「三顧の礼」で名軍師、諸葛孔明を登用。
連戦を重ねた末に益州(蜀)を領土とし、魏の曹操、呉の孫権と共に天下を争うようになる。

■みどころ
三国志のストーリーはひたすら長く、それだけに見どころもたくさん。
何点かに絞りつつ、説明させてください!

1、多くの英傑が登場すること。
原書である「三国志演義」に登場する人物は、

総勢1000人超!

そして本書、横山光輝の三国志にも、100人以上の登場人物がいます。
さまざまな性格、能力、志を持ったキャラクターに、強く感情移入できるのが魅力のひとつ。

最近の日本の三国志ファンには某ゲームなどの影響か「腐女子」な方が多いというハナシも……。
よく人気キャラクターが、やおい系のコミックに描かれています。

何しろ2000年近く前の話なので、人物の写真はおろか絵さえもほとんど存在しません。
読者がキャラクターのルックスや性格を自由に想像できるというのも魅力なんでしょうね。

2、歴史を元に書かれているということ。
本書の原案となっている「三国志演義」は、歴史書である「三国志正史」というものを元にして書かれています。
一説によると、7割くらいが実際の話で、3割が虚構の世界だとか。
本書を読み終わったあと、アクティブな人なら、実際に中国に行って物語の舞台を見学する! なんてこともできるんですね。
(僕はまだ行ったことがありませんが……)

3、日本人が親しみやすい劉備のキャラクター
劉備という男は、決してスーパースターではありません。
むしろ欠点の多い男です。
若い頃は勉強をほとんどせず、女性と遊んでばかりでした。
一軍を率いるようになってからも、すぐにイラっときてしまう気質で、いろんな人に迷惑をかけます。
活躍を認められせっかく国から与えられた職務も、ムカつくお偉方を殴ってしまい、また流浪の旅に出てしまいます(笑)
(演義では弟の張飛がやったことという脚色がされています)

そして何より、戦いになるとひたすら負けます。

国を失い、兵を失い、嫁や母親を奪われ、それでもなんとか生き延びます。
何度も立ち上がり、中国統一、王室復興の夢を決して諦めないケナゲさ。
判官贔屓の日本人が好きになるキャラクターなんですね。

4、誰も勝利しない物語であるということ
三国志は、多くの英傑が天下を狙い戦い続けるお話です。
しかし最後まで、誰も勝利しません。
どれほど大きな力を持っていた英傑も、それを中国全土にとどろかせることができないのです。

もちろん劉備も諸葛孔明も、志半ばで倒れます。
まだまだやりたいこと、やらなければならないことを抱えながら、死んでいくのです。
滅びの美学とでもいいましょうか、これもまた日本人が好むエッセンスですね。

僕個人的に好きなのは、呉との戦いで大敗し、片田舎のボロい城で死んでいく劉備が諸葛孔明に遺すセリフ。
要約すると、彼は諸葛孔明にこういうことをいいました。

「これから私の息子がわが国を継いでいくことになる。君はできるだけ彼を助けてやってほしい。
しかし、息子に国を背負う力がないとわかったら、そのときは君がこの国の王となれ」

王族にとって、世襲は当然のこと。
劉備は、諸葛孔明をそれほどまでに信頼していたのです。

仲間を信じること。
勇気を持って目の前の敵と戦うこと。
そして、胸に大きな夢を持って生きること。

そんな泥臭い、なんだかカッコ悪いようなことを真剣に命を賭ける世界観。
それこそが、三国志という作品の最大の魅力だと思いますね。

■メディアミックス情報

横山光輝 三国志 DVD-BOX 12枚組 (第1話~第47話)

・アニメ版『横山光輝 三国志』
1991年10月から1992年までテレビ東京で全47話のシリーズ作品として放送。
ストーリーは「赤壁の戦い」まで。
DVD-BOX 12枚組 (第1話~第47話)が入手可能です。

■作品データ 『三国志』
・作者  :横山光輝 (原案は中国の「三国志演義)
・出版社 :潮出版社
・刊行状況:全30巻(愛蔵版 通常版は全60巻)

■評点 - 『三国志』
画力  :★★★☆☆
物語  :★★★★★
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★

 
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こんにちは、keigoです。
僕の街にも、最近話題の「ゲリラ雨」がやってきました。
全く外に出られません。
こんなときはネットゲームでもするしかない……(´・ε・`)

僕がやるネトゲは麻雀か将棋。
クラシックなボードゲームが好きなのです。

ヒカルの碁 (1) (ジャンプ・コミックス)

そんなこんなで今回のおすすめ漫画は、日本伝統の知的遊戯・囲碁を扱った『ヒカルの碁』。
のちに『DEATH NOTE』の作画を担当した小畑健が、その驚異的な画力を広く世に知らしめた作品でもあります。

■あらすじ
小学校6年生の進藤ヒカルは、自宅の蔵で古い碁盤を見つける。
するとその碁盤に宿っていた平安の天才棋士・藤原佐為の霊が復活! ヒカルの意識の中に入り込む。
佐為の囲碁に対する思念が、それまで囲碁に全く興味のなかったヒカルを、碁盤の世界へと導いて……。

■みどころ
この漫画のすごいところは、まずは何より「囲碁をさっぱり知らなくても楽しめる」というところでしょう。
ボードゲーム系を題材にした漫画で、この特徴は異質。
たとえばサッカーや野球なら、見た目がシンプルなのでルールを詳しく知らなくても楽しめますよね。
ボードゲームはそうはいかない。初心者はどれだけ目を凝らしてみても勝負の優劣がさっぱりわからないので、ある程度の予備知識を必要とします。

『ヒカルの碁』は、ゲームを囲む人間ドラマだけで十分話が成り立つのがスゴイ!
全くルールを知らなくても楽しめる内容になっています。これがこの作品の大きな魅力。僕は全巻読破しましたが、結局のところ基本のルールをさっぱり理解しないままでした。

週刊少年ジャンプ作品にありがちな、「主人公がむやみやたらに強くなるインフレ現象」がないのも高評価!
主人公であるヒカルは、とにかくよく負ける。肝心なところで負ける。ここでは勝つだろうというところで負ける(笑)
そのあたりがなんだかリアルで、応援したくなってくるんですね。

これから新しいゲーム、スポーツ、勉強に取り組みたいと思っている人は、ヒカルから「負けることの大切さ」を学んでみては?

基本的にお年寄りを中心に楽しまれていた囲碁を、小中学生に紹介し、人気を集めることに成功した稀有な漫画。
読者の中には長野恵太郎六段や関達也初段など、平成元年生まれで「ヒカルの碁を読んだからプロになりました」という人もいるとか!?
漫画から人生に影響を受けて、ポジティブな結果を生み出していく。うーん、素晴らしい☆

シナリオで僕が惹かれたのは、実際に(故人の霊体であるため)人前で囲碁を指すことはできない藤原佐為が、ヒカルの力を借りて、インターネットの囲碁を指すところ。現代の棋士と戦う彼の実力に、世界中から注目が集まります。それでも人には見えない彼だから、姿を出すことはできない。僕はこのもどかしいストーリーに引き寄せられ、最後まで読みきってしまいましたね。

ファンタジー的要素が好きな読者には、たまらない部分かも。

■メディアミックス情報

・アニメ版『ヒカルの碁』
テレビ東京系にて2001年10月10日から2003年3月26日まで全75話が放送。

ヒカルの碁 一

・ゲーム版『ヒカルの碁』
『ヒカルの碁』(ゲームボーイアドバンス)
『ヒカルの碁2』―めざせプロ棋士!!(ゲームボーイアドバンス) 他多数。

■作品データ 『ヒカルの碁』
・作者  :小畑健(作画)・ほったゆみ(原作)・梅沢由香里(監修)
・出版社 :集英社
・刊行状況:全23巻

■評点 - 『ヒカルの碁』
画力  :★★★★
物語  :★★★★★
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★★

 
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こんにちは、keigoです。

今映画館では、8月に公開された浦沢直樹原作の『20世紀少年』が人気。
コアなファンでも納得する仕上がりのようです。
ちょっと初心者には敷居が高い内容らしいですが、それが原作ファンにとっては嬉しいみたい。

MASTERキートン (1) (ビッグコミックス)

今回のおすすめ漫画は同漫画家の隠れた名作、『MASTERキートン』です。

■あらすじ
ロイズの保険調査員(オプ)である平賀・キートン・太一は、元SAS(英国特殊空挺部隊)のサバイバル教官。
また同時にオックスフォード大学を卒業した考古学者。
日本人とイギリス人のハーフだが、顔立ちは日本人そのもの。
本人は考古学者でありたいと思いつつ、過去の経歴を買われ多方面から調査依頼が。
一話、もしくは数話完結の可逆タイプ(ドラゴンボールみたいにストーリーが進むのではなく、サザエさんみたいに同じ設定で話が繰り返されるタイプ)の漫画です。
政治・社会情勢からサバイバル、考古学まで、幅広いステージが魅力!

■見どころ
題材はかなりマニアック。
かといって「知っていないと楽しめない」という雑学ものでもなく、いい意味でわかりやすい人間ドラマとサスペンスが随所にあり、全く飽きることがありません。
彼の活躍の例として……

(以下、amazon「著者、出版社からの内容紹介」から引用)

「ギリシャで転落死した国際的ジャーナリスト、レオン・パパスの保険金受取人に不審点を抱いた英国最大の保険組織・ロイズがキートンに調査を依頼。ギリシャに飛んだキートンは、パパスが軍隊時代の上官にある弱みを握られていたことを突き止める。(第1話)」

「フィレンツェに留学したまま連絡が途絶えた画学生・松井宏。彼の消息調査を依頼されたキートンはフィレンツェに飛ぶのだが、宏の周辺には、イタリアのテロ集団、「赤い旅団」の影が……(第2話)」

(引用ここまで)

さまざまな問題を彼は、軍隊で培った経験、圧倒的な知識量、そしてそれらに裏づけされた自信によって解決に導きます。

主人公のキートン。設定は考古学者でありながら、元SAS教官というバリバリのエリートです。
しかし実際の生活が華やかであるかといえば、全然そんなことはない。
考古学がやりたいのに、それだけでは食べていけず、保険の調査員をやっています。
抜群に優秀な学者でありつつ、自由に自分の研究ができず、いろんな仕事を引き受けるのです。

彼が単なるエリートなら、ここまでこの漫画に魅力を感じなかったでしょう。
貧乏性で、レストランの砂糖やミルクをポケットにしまってしまうような描写にも、親しみを覚えます。

凝った題材、緻密なプロット、そこから導き出されるスリルとリアル、そして暖かい人間ドラマ。
これだけの内容を絶妙なバランスで料理した浦沢直樹はやはり天才だなと。
数ある彼の作品群の中でも、本書を彼の最高傑作だと推すファンは多いです。

扱う話題の広さ(歴史、時事問題など)も分かりやすく解説され、読んでいて苦労はありません。
知識を押し付けられるような嫌味もない。
おそらく作者か原作者は、主人公が行く世界のほとんどをよく取材して、ときには足を運んだのでしょう。
さらっと出てくる地名、言葉の使いまわし、その土地なりのエピソードは、彼がこの作品に傾けた情熱が伝わってきます。

 あらすじでは本書のことを「可逆タイプ」といいましたが、厳密にいうと、回を追うごとに少しずつ時代が変わっていきます。当時の世界情勢などを少しでも知っていると、当時を懐かしむこともできるでしょう。

本書は、浦沢作品史上最高の傑作という評価がある反面、謎の多い作品でもあります。

・原作者の勝鹿北星はほとんどこの作品に関わっておらず、ストーリーはほとんど浦沢直樹と編集者が考えていた?
・そもそも勝鹿北星という原作者はいなかった?
・超人気作品でありながら、通常版/ワイド版ともに現在絶版となっている。コンビニ版は出たが、文庫版発売はキャンセルされたらしい。一説には著作権 or 印税トラブルとも。

実際に本屋さんに行っても、この本が置かれているケースは非常にまれです。
ブックオフを始めとする大型中古書店でもほとんど目にしません。

新品を見つけたら、買っておいて損はないでしょう。
いずれ、プレミアになること間違いなし!?

■メディアミックス情報
・アニメ版「MASTERキートン」
1998年に原作の全144話の一部を全24話の一話完結式で日本テレビ系列で放送。

MASTERキートン File1

ビデオ化の際には新たに15話が制作され、全39話。
ほぼ原作に忠実で、映像のクオリティもファンから高評価を受けています。

keigo個人的にはOP・ED曲のチョイスもかなり気に入ってます。
特に後期のED、Kneuklid Romance の「ためいき」は名曲!(現在バンドは解散、楽曲も廃盤に……)

■作品データ 『MASTERキートン』
・作者  :浦沢直樹 (原作者:勝鹿北星)
・出版社 :小学館
・刊行状況:全18巻

■評点 - 『MASTERキートン』
画力  :★★★★
物語  :★★★★★
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★★

 
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こんにちは、keigoです。

2008年9月1日、福田総理、突然の辞任劇!
ビックリしましたねー。
まあそれでも、「ああやっぱりね」と思う人も、多かったかも。

今回のおすすめ漫画は、「日本の政治」を扱ったちょっとレアな作品、『クニミツの政』です。
腐った政治をぶちのめす!”がキーワード。

2003年の講談社漫画賞(少年部門)受賞作でもあります。

クニミツの政(まつり) (1)

■あらすじ

この漫画は、同じ作者と原作者による 『サイコメトラーEIJI』のスピンオフ作品です。

ある事件(『サイコメトラーEIJI』における「サイレント・ボマー」事件)をきっかけに政治に目覚めた東京都下町のヤンキー武藤国光。
新千葉ヶ崎市(モデルは小田原市)の市長候補である坂上竜馬の秘書として、市長選挙を争うお話です。

クニミツの持つ自由奔放な性格、エネルギー、そして天性の強運!
さらにそれらから溢れるカリスマ性と、仲間の知恵を合わせ、難題と戦っていきます。

■見どころ

「政治家」と聞いて、あなたはどんなことを思いますか?

「お金に汚い」「話がつまらない」「とにかく難しい」

こんな風に思っているなら、あなたはきっとマトモな神経の持ち主です(笑)

彼らがお金に汚いのは、選挙にはお金がかかりすぎるから。
彼らの話がつまらなく、難しいのは、彼らが民間人の立場で物事を考えていないから。

『クニミツの政』には、そういったつまらない政治家がたくさん登場します。
あの手この手で利権をむさぼり、とても市民のことを考えていない人たちばかり(多分に欠点がデフォルメされているのでしょうけど)。

そんなダメ政治家たちに、クニミツと坂上竜馬、そして彼らの仲間たちが立ち向かいます。
お金ない! 権力ない! 何にもない彼らが、知恵と勇気と団結力で巨悪を潰す様子は、本当にわかりやすい勧善懲悪ドラマ。
悪いことをする人は滅びるし、いいことをする人は栄え評価されるというシンプルな世界を描いています。

自分の仕事にストレスを抱えていたり、目の前の問題に立ち向かうモチベーションを見失っている人が読めば、カンフル剤になること間違いナシ!

全部で27巻ありますが、実際に読んでみると長すぎず短すぎず適度な量だと思います。

政治に全く興味がない僕でも簡単に分かり、そして惹きつけられる作品でした。
笑いあり、感動ありでサクっと読んじゃいましたね。

この作品が描かれた数年前と、今では、情勢は少なからず変わっているでしょう。
医療問題、農業問題など、あきらかにちょっと認識がおかしく感じる描写も目立ちます。

しかしいつの時代になっても変わらないのは、
「民衆をリードするべき立場である政治家が、本来やってはいけない事件・問題を起こし続ける」ということ。

もう笑ってしまうような、情けない政治家の失敗ニュースを聞くと、
当時も今も、本質的な部分は変わっていないと痛感します。
(特に農林水産省!)

この漫画を読み終わった後、「面白かったなー」「笑えたし、感動したなー」で終わってしまっては、今の世の中は変わらないでしょう。

国民一人ひとりが自分なりに考え、少しでも善行を目指し行動していくことで、より良い世の中にすることができるはずです……!

理想の世界を目指して行動するのは、知的生命体として当然のことですが、そうしていないから今の問題だらけの日本がある。
そんな事実を、考えさせられた漫画でした。

難しいことが多い「政治」という世界ですが、そう思っている人こそ、読んでみてほしい漫画です。

今回はなんだか、暑苦しい口調になってしまいすみません(笑)

■メディアミックス情報

関西テレビ·フジテレビ系でドラマ化。
(2003年7月1日~9月9日)
ドラマ作品はDVDで視聴できるので、こちらもおすすめです。

クニミツの政(まつり) DVD-BOX

■作品データ 『クニミツの政』
・作者  :安童 夕馬 (原作), 朝基 まさし (著)
・出版社 :講談社
・刊行状況:全27巻

■評点 - 『クニミツの政』
画力  :★★★☆☆
物語  :★★★★
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★

 
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こんにちは、keigoです。
なんだか急に秋に突入してしまいましたね。
肌寒いですが、マンガに夢中になればそんなことは忘れます。

スラムダンク 完全版 全24巻セット

今回のおすすめ漫画は、王道ともいえる『SLAM DUNK』。
作者は井上雄彦。いわずとしれた、スポーツマンガの真骨頂!

■あらすじ
中学3年間で50人もの女性にフラれた高校1年の不良少年、桜木花道。
持ち前の長身とケンカ慣れで鍛えた見事な体格から、バスケットボール部の主将の妹、赤木晴子にバスケット部に入部を薦められる。
彼女に一目惚れした花道は彼女目当てに入部するも、少しずつバスケットボールの面白さに目覚め、才能を開花させていく。

■見どころ
数多くの漫画を読んできた僕ですが、話が進み、登場人物が増えてくると、「アイツ誰だっけ?」っていうことがよくあります。
でもドラゴンボールと本作だけは別格。
全てのキャラのフルネームと顔が一致するんです。
これは何よりも、「キャラ立て」がうまい証拠でしょう。

漫画にしろ、小説にしろ、その面白さの本質は「キャラクターの変化」にあります。
どれだけ魅力的に、主人公が成長していくか。
それがキャラクターの魅力を決めるものです。

本作の主人公である花道は、最初はバスケのド素人。
最初はただ女の子目当てでバスケ部に入部します。

でも少しずつ、バスケの魅力を知り、そしてライバルを見ることで、いつの間にかそのスポーツの虜になってしまう。
ただのヤ