漫画好きライター陣が執筆する日刊漫画(マンガ)ニュース&レビューブログ!
   
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どうも、rinxです。
今月で創刊1周年を迎えたジャンプスクエアが依然好調のようですね。前身の「月刊少年ジャンプ」を引き継ぎつつ実力派の漫画家をズラリと揃え、『CLAYMORE』『ロザリオとバンパイア』『紅』などアニメ化漫画も多数。2009年には許斐剛自身の手による『テニスの王子様』続編スタートが決定していたり、この先も期待できます。

さて今回はそんなジャンプスクエア作家陣の一人、かずはじめの連載デビュー作『MIND ASSASSIN(マインドアサシン)』をレビューしたいと思います。

Mind assassin (1) (集英社文庫―コミック版)

■あらすじ
第二次大戦中、ナチスドイツによって作られた能力者「MIND ASSASSIN」。触れるだけで相手の記憶や人格を破壊する恐るべき能力は、日本で開業医を営む奥森かずいにも受け継がれていた。かずいは医師としてさまざまな苦悩を持つ人々と触れあい、ある時は耐え難い記憶の消去、またある時は許されざる悪意に対し“暗殺者”の力をもって向き合う――。
単なる精神の癒やし(ヒーリング)にとどまらず、消去や破壊といった領域まで踏み込んだ異色の人間ドラマ作品である。

■作品テーマ
ほぼ全編に渡り、悲しみと葛藤、そして「消せない過去」に対する贖罪。そんな重厚なテーマに満ちた作品です。
主人公であるかずいは、MIND ASSASSINの能力をコントロールしながら使うことで、数多くの過去に縛られた患者に今を生きるための力を与えていました。毒として生み出された暗殺者の力を人のために役立てようとしていたわけです。
しかし悲しいかな、すべてがハッピーエンドで終わらないところが本作の特徴的なカラー。いくら記憶を消去しても彼らは過去から逃げることがかなわず、その多くの場合が悲劇的な結末を迎えます。

では救いはないのか? いえ、救いはあります。
忘れることで幸せを取り戻した「つもり」の患者は、本来の姿ではありません。たとえどんなに辛い記憶であっても、それに対して向かい合うことは非常に価値のあることであり、どんなときでも過去を切り捨てる行為は果たして正しいのか? それを読者へあらためて考えさせるメッセージ性が感じられます。

後半は別の暗殺能力者と対決するなど、ジャンプの悪癖である「バトルもの」に転じた部分も見られましたが、その作品に込められたメッセージすべてが否定されるほどのものではないでしょう。

■印象的なエピソード
淡々としながらどこか殺伐としたストーリーの中で、誰も死ぬことのない(そして個人的に大好きな)エピソードはマッチ箱の話。ネット上でも検索すればすぐ出てくるのですが、さまざまな読者に衝撃を与えた回であることは明らかでしょう。

夫の素行の悪さに悩み、かずいに依頼して精神を破壊させた妻が、幸せだったときの何気ない日常だった音が目覚めさせる。……あらすじはこんな感じです。
このレビューを書いてて頭に浮かんだのが、中川翔子の歌う『Happily ever after』という曲。TVアニメ『天元突破グレンラガン』の挿入歌といえば知る人ぞ知る名曲ですが、いやBGMとしてかけたら本当に泣けるくらいのベストマッチっぷりです。
歌詞の一部じゃありませんが“幸せはいつだって失ってはじめてわかる”という当たり前のことに気づいた夫の、必死な行動は妻には届かなかった。でも、妻は夫のことが嫌いなわけではなく、嫌いになったわけでもなかったにもかかわらず、なかなか目覚めませんでした。

最後に妻を目覚めさせたのは小さな音――夫が必死に妻にかっこつけようとしてやっていた仕草「マッチ箱を振る」。たったそれだけのことが彼女を目覚めさせたのです。
未読の人には何のことかわからないかもしれませんが、それは二人にとって非常に大事な過去を象徴したものであり、MIND ASSASSINの力をもってしても消去できなかったもの。
その展開、構成の見事さに当時学生だった私は鳥肌を立たせたのを覚えています。

■漫画家・かずはじめの評価
ヘヴィなストーリーと人間関係、ヒトの負の感情にまで向き合った本作ですが、絵はかなり独特で、意外にも正直『真っ白』です。メジャー作品でたとえるなら、『修羅の門』の川原正敏とかあんな感じ。あまりに白すぎて、逆に新鮮ですらあります。当時の作者に細かく描き込みする余裕(と経験)がなかったのでは、と見ることもできますが、これはあくまで一面的な解釈。川原正敏の画風と同じように“何もない空間に何かが満たされている”ような感覚は、個人的に読んでいてけっこう好きでした。

今では作者のかずはじめ氏も週刊少年ジャンプ連載だった『明稜帝 梧桐勢十郎』『鴉MAN』『神奈川磯南風天組』を経過して、ジャンプスクエアで『Luck Stealer』を連載中。特殊な能力を持った主人公設定、守るべき立場にある弱い者から逆に救いを与えられている構図など、現在の連載作は『MIND ASSASSIN』に通じるものを感じます。

ちなみに弟子の中には『テニスの王子様』で有名な許斐剛もおり、2009年からは彼もジャンプスクエアへ移籍が決まっています。こうして長い時を経て師弟が競演するわけですから楽しみで仕方ありません。

個人的には『Luck Stealer』は『MIND ASSASSIN』の時に比べて少し評価が落ちますが、デビュー作にして最高傑作である『MIND ASSASSIN』と比較すること自体が野暮というもの。あの完成度が神懸りすぎていたとしか言いようがありません。

さて結局のところ本作は明確に完結しておらず、私たち読者はかずいたちの終幕を知ることはできません。ですが以前に読んだ書籍で、作者は「『MIND ASSASSIN』は最も素で描ける作品。逆に言えばそれに甘んじていては殻を破れないのでいろんな作品を描いていきたい。いつか『MIND ASSASSIN』は完結します」と語っていました。昔からのファンとしては本作の復活を、切に希望しています。

■作品データ 『MIND ASSASSIN』
・作者  :かずはじめ
・出版社 :集英社
・刊行状況:全5巻(集英社文庫は全3巻)

■評点 - 『MIND ASSASSIN』
画力  :★★★☆☆
物語  :★★★★★
独創性 :★★★★
総合評価:★★★★

 

 
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以下の記事には週刊少年マガジン(2008年50号)連載中の漫画に関するネタバレを含みます。未読の方の興味をそぐような記述はしないよう留意していますが、ネタバレを希望しない方・単行本派の方はご注意ください。

◆ 森川ジョージ 『はじめの一歩』 Round832 重大なコト
宮田の勝利を信じ続ける一歩たち鴨川ジムの面々と千堂に対し、沢村は一歩引いた視点から試合を分析する。
そしてリングの上ではついにダメージから回復したランディー・ボーイJrが反撃の拳を宮田のボディに…!
ついにランディーの反攻開始です。やはり敗れてしまうのか、宮田!?

◆ 上条明峰 『CODE:BREAKER』 code:22 指組み
依頼者が「消えた」ことで桜暗殺計画も一件落着。
一度ついたら相手を焼き尽くすまで消えないはずの大神の炎を消してしまった桜に、大神と刻は興味津々。再び彼女の家に潜入する。
そこれで彼らは桜と両親との強い絆、そして彼女が二人の実の娘ではなかったという事実を知る。

「はぐれイノシシに襲われた」なんて言い訳されたら普通はもっとつっこまれると思いますがいかが。

◆ 星野泰視 『弑逆契約者 ファウスツ』 Corruption5 名前
危篤状態だった博人は「本」に記された「名前」を読んだ直後に姿を消した。彼を案じる六登の前に現れたのは、重傷を負った看護師の小出と瓜二つの姿に変身した博人だった…。
病院のスタッフが挑んでいた「不死」は「他人の体を手に入れる」ということなのか? そして早くも体に変調をきたした博人の運命は?

悪魔の真の名前は18文字ということですか。そして院長コワイです…。こういう怪物を描かせたら星野泰視の右に出る者はいません。

◆ 赤松健 『ネギま!』 232時間目 EP1「続々・旅立ちのラカンv」
和平交渉中に拉致され幽閉されたアリカ王女を助け出したナギと「赤き翼」一行。お子ちゃまな新キャラ・ヘラス帝国の第三皇女も加わって反攻開始。
ついにラスボスと対峙するが…?

ラカンの回想は続きます。もし次回以降も続くならサブタイトルは「続々続・旅立ちのラカンv」になるの? それとも「さらば旅立ちのラカンv」とか「ラカンよ永遠に」とか…?
そして敵は「世界を無に帰す儀式」を行なおうとしており、その鍵となるのが「黄昏の姫御子」アスナだった様子。現在もやはり彼女の争奪戦が繰り広げられることになるのか…?

◆ 大暮維人 『エア・ギア』 Trick:222
仮想現実内でのvs「眠りの森」戦。
バルーンをゲットする資格を持つ「パンサー」役であることを見破られ、重傷を負ったアギト。
「牙の玉璽」のポテンシャルを100%引き出すため、亜紀人は中山にアギトの調律を依頼する…。

中山弥生ちゃん覚醒編。
「俺の音を聴け」
ってそれなんて熱気バサラ…じゃなくてすごい殺し文句なんですが。
彼女の隠れた資質については今回のバトルの序盤ですでにスピット・ファイアと巻貝イネが気づいている様子でしたね。次回、アギトの反撃開始か!?

という盛り上がる本編とは別に、掲載順が『ネギま!』の次で、しかもトップが『ネギま!』単行本1巻の表紙というトリッキーなコマだったので『ネギま!』の広告と思った人は私だけではないはず。本編中にも『ネギま!』の1シーンが引用されてます。このころはまだ『ラブひな』とあんまり変わらない絵柄でしたねそういえば。
最新の23巻は12/17発売予定。

◆ 龍門諒×恵広史 『BLOODY MONDAY』 file77 暴走
まさかの導師暗殺。そして『J』と音弥の因縁が明らかに。
最新8巻は11/17日発売予定。

◆梶原一輝,川崎のぼる,村上よしゆき 『新約「巨人の星」花形』 第101話『RUN ALL THE WAY』
右中間ヒットを飛ばした花形。
先行して塁に出ていた大泉が得点し、ついに8対8の同点に。それでもなお止まることなくホームベースを目指す花形を判、そして飛雄馬が阻む…!
時間的にはものすごい短時間なんですがものすごい密度で盛り上がり。熱いです!

◆ 真島ヒロ 『FAIRY TAIL』 第111話 残り4人
熾烈を極める「バトル・オブ・フェアリーテイル」。石化していたエルザの復活で、魔導士の残りはナツ・ガジル・エルザの三人となった。そこにまた一人、フェアリーテイル最強の呼び声も高いミストガンが参戦したらしい…!?
ギルドを囲む結界のルールは「80歳以上の者と石像の出入りを禁じる」。マカロフは当然として、ナツとガジルが結界から出られないのはナゼ? そしてネコ(ハッピー)もダメなの!?
単行本13巻は12/7発売予定。

 

 
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むっつりスケベのメガネ男子・護国寺黒郎とキュートな助手・春日琴子が繰り広げる涙アリ笑いアリの妖怪コメディ、佐藤友生『妖怪のお医者さん』が「マガジンSPECIAL」11月号より装いも新たにスタートしました。

本作は2006年に週刊少年マガジン誌上で前・後編の読みきりが掲載されて好評を博し、その後連載作品としてスタート。2008年に連載を休止し、今号のマガジンSPECIALにて再開の運びとなった次第。

マガジン SPECIAL (スペシャル) 2008年 11/3号 [雑誌]   妖怪のお医者さん 1 (1) (少年マガジンコミックス)

<あらすじ>
人間の社会には、正体を隠して暮らしている妖怪がいっぱい。
産婦人科医をやっている子泣きじじいの小西先生や、一つ目をリーゼントで隠して豆腐屋のおじいさんと一緒に暮らす豆腐小僧。人の欲望を食べる妖怪・アミキリは人間の少女と友情を育み、子供をさらうはずの姑獲鳥は身寄りのない子供たちを集めて養護施設を営んでいます。
彼らは人間に惹かれつつも、妖怪としての本性との間でときに傷つき、ときに疲れて病んでしまいます。
黒郎と琴子はそんな彼らと触れあいながら、人間と妖怪の架け橋として日々奮闘するのです。

ちょっぴりHでホラーもばっちり、そして時々ホロリとさせる内容でしたが、ヴァンパイア編に入ってからバトル漫画の色合いが濃くなっていました。
今回の休載~掲載誌変更の流れは、仕切りなおしということで当初の雰囲気に戻ってくれるのではないかと個人的には期待しています。
前シリーズで回収されなかった伏線…黒郎の養母・濡れ女の実の子供の行方や、弟のために妖怪社会で情報屋をしている楠石の過去など、気になることは沢山。
個人的にはツンデレメガネっ娘の(属性多すぎ! てか娘ってトシじゃない!)乙姫さまの再登場に期待です。

マガジン本誌で好評連載中の瀬尾公治『君のいる町』番外編10Pと表紙イラストのクオカード全員サービス(要実費負担)もついた「マガジンSPECIAL」11月号は現在発売中。
クオカ申込の締め切りは11月19日まで。お見逃しなく!

 

 
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さて『純潔のマリア』の石川雅之以外にも藤島康介沙村広明など、アフタヌーン本誌で活躍する大物の完全新作が読めることで話題満載のアフタヌーン新増刊「good! アフタヌーン」初号。前回の記事に引き続き、その他の見どころを駆け足でご紹介。

good (グッド) ! アフタヌーン 2008年 12月号 [雑誌]

ネタバレありなので、未読の方、単行本派の方はご注意を!

◆ 藤島康介 『パラダイスレジデンス』
橘花学園第一寮の寮母さんは小学生。…ってこれだけじゃどんな話かわからんわ! 
キャラクターの女子率100%(二人しか出てきてない)表紙込みで8Pと短い枚数なので、先が読めない…(たぶんいい意味で)。女の子満載なのは確実かと。
ところで小鳥遊さんが乗ってるバイクは『逮捕しちゃうぞ』でもおなじみのモトコンポ…じゃなさそうだし、それともHondaモンキー? ゴリラ? とあれこれ調べてみたんですがバイクは弱いっす…。詳しい人教えてください!
それにしても8Pは短い。次のハグキ『くりーくん』ギャグ14Pとの対比が目立ちます(笑)。

◆ 沙村広明 『ハルシオン・ランチ』
化野元(あだしの げん)40歳。事業に失敗してたぶんホームレスの彼の前に現れた美少女・ヒヨスは何でも(何でも!)食べちゃう腹ぺらしの女の子だった…。
ってなんやねん。SF(すこしフシギ)系コメディ。そして私もロリ・つり目・クーデレ好きの三重苦です…。

◆ 太田モアレ 『鉄風』
本誌12月号でもよみきり『都市伝説だよ都市子さん』を書いた太田モアレ、増刊にて新連載。ファンタジー風味の『都市子さん』とは一転「新・本格格闘技漫画」です。

<あらすじ>

石堂夏央は退屈だった。
182センチの長身と卓抜した運動神経のため、何事もそつなくこなせる彼女には逆に、真剣に打ちこめるものがなかったのだ。そんなある日出会った馬渡ゆず子。総合格闘技部を立ち上げようと奔走する彼女のまっすぐな明るさが夏央を苛立たせる…。

格闘シーンの描写がうまいし、これまでの作品同様、人間の暗い面、イヤな面にもきちんと踏みこんでいて、個人的にはイチオシの作品。

◆ 麻生みこと 『路地恋花』
京の都の街外れ。若いアーティスト達が工房を構えるこの一角で手作り本を作っている小春の元にやってくる客は、いつもいつもいつも老人ばかり。でも今回「この譜面と詞を本に」と現れたのは若いロックミュージシャンだった。
話の本筋よりも製本の蘊蓄やアイディアがおもしろかったです。やっぱりですね、同人者としてはこういう話に萌えるのですよ。よみきりでもいい感じだけど、次回も小春さん主役かな?

◆ 虎哉孝征 『カラミティ・ヘッド』
2036年、ついにイギリスからの独立を果たした北アイルランド。その前夜、北アイルランド警察の警官・レーチェルは、恩師であるファーガス博士の知人だという女性・ヤエコの訪問を受ける。
自分とファーガスが発見したものをレーチェルに見せたいというヤエコはしかし、ほどなく死体で発見される。首を失った状態で…。
終戦のローレライ』から一年。虎哉孝征待望のオリジナル作品です。遠藤浩輝『EDEN』完結以降、正当派SFに飢えていたので今後の展開に期待…ってこれ近未来サスペンス民俗学風味(なんだそのジャンル)?

◆ カラスヤサトシ 『喪男の社会学入門』
漫画じゃありませんが(笑)。関西大学で社会学を学んだカラスヤ氏が、現代社会の問題を専門家と共に「社会学」の視点から考えてみようという企画。第一回目の今回は「ワーキングプア」。ひとごとではありませんよ!

 

 
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11月7日、ついにベールを脱いだ講談社「月刊アフタヌーン」増刊の『good! アフタヌーン』

good (グッド) ! アフタヌーン 2008年 12月号 [雑誌]

買いましたよ! 読みましたよ! というわけで、今回は初号限定付録
「海洋堂謹製・マリアFIGURE」及び本編の独断と偏見アリアリ(そうでない回があったろうか。いやない←反語表現)のレビューをば。

まずは付録
「海洋堂謹製・マリアFIGURE」
のご紹介。

石川雅之の新連載(アタリマエ)
『純潔のマリア』
のヒロイン・マリアです。イラストはすでにアフタヌーン本誌や告知広告で紹介されていたのでおなじみですね。
原型は「モネラマスコット」でオリゼーなどの菌たち、またフロイラインリボルテックで長谷川遥のフィギュアを手がけた榎木ともひで氏。
気になる出来ばえは以下の通り。アンスキルフルな写真で恐縮です。

上段左から:外箱・内箱・アップ
下段:携帯電話との大きさの比較
となってます。

何より目を引くのがその大きさ。思わず「ちっちゃ!」と言ってしまうくらい小さいです。
そして、それに反比例する造形の細かさ。さすが海洋堂! あまりにもちっちゃすぎて撮影できませんでしたが、お尻の質感なんて

イラストよりHです。

元絵が俯瞰なので、高いところに置いて見上げたときにちょうどいい感じ。コートは着脱可能です。ただし腕パーツを抜き差しする必要があるのでちょっと面倒かも。

というわけで、以下ネタバレアリな『純潔のマリア』内容のご紹介。
未読の方・単行本派の方はご注意を。

<あらすじ>
15世紀半ば、100年戦争後期のフランス(?)。
聖母と同じ名を持つマリアは魔女。
戦争を嫌い、夜ごと淫魔を放って戦士を誘惑し骨抜きにしてしまう。
けれど当の本人は聖母と同じ、穢れなき処女だった。

時代は推定。本編中で「ラ・ピュセル(ジャンヌ・ダルクのコト)が火あぶりになった」とあるから、その後だろうということで…。
もやしもん』とはがらりと変わった世界観ですが、中身は歴史ものともファンタジーとも違う、めんどくさい女(と、もしかすると押しの弱い男と)のラブコメ?

よみきりとしても通用する完成度なので、逆にこれからどうなるのかが読めずに期待が持てます。
今回登場した通信兵くんはただのゲストなのかレギュラーなのか、そのあたりの謎(謎なのか)も絡めて、待て、次号!

 

 
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★ この記事には週刊少年サンデー(2008年 第49号)の掲載漫画に関するネタバレ情報が含まれています。まだ今週号を読んでいない人、単行本派の人は、あらかじめご注意ください。

月光条例 (作:藤田和日郎)
長かったシンデレラ編が終了し、今週は「きき耳ずきん」編を掲載。あまり聞き慣れない童話タイトルだが、作者の創作ではなく実際に伝わる話らしい。頭巾をかぶると動植物の声が聞けるという設定は、なんとなく過去作『うしおととら』に出てきた妖怪・サトリを思い起こさせる。今回は月打(ムーンストライク)によって、きき耳ずきんが現実世界へ出てくる話だ。さっそく目をつけられたのは、ミッション系スクールに通う黒髪のお嬢様。気弱な彼女は必死に町中を逃げ回るわけだが、「オラの嫁っ子」「見つけたああ」と怒濤のストーキングを喰らう。普通に怖いです。まあ最後は必殺の“月光条例”が見事に炸裂するんだが。こうして新シリーズ開幕……と思ったら、次号予告は「ピノキオに条例執行」と書いてあります。展開早っ!

ハヤテのごとく! (作:畑健二郎)
今週もまったり進行。深夜の部屋でマリアさんがハヤテに勉強の個人授業。なにやら妄想が膨らむ状況設定であるが、冒頭でマリアさんが(たぶん我々読者に向けて)「亡い女を想うと書いて妄想って読むんですよ」と先手を打ってきやがった。これは至言ですな。実際、さしたる大きな出来事もなく、今後のキーアイテムになるかもしれない「王玉」の伏線が張られた程度。終盤でナギが屋敷へ戻りそうだったので、おそらく来週から新展開なのだろう。というか気がつけば、来週で『ハヤテのごとく』も連載200回ですよお客さん。巻頭カラーで乞うご期待。

神のみぞ知るセカイ (作:若木民喜)
初っぱなの扉ページで単行本2巻&1巻の大重版が告知されている。2巻は「結構刷ったはず」と書かれていたが、やっぱり売り切れ続出だったわけで。どんだけ売れるんだよ。さて本編は今週から新シリーズ。あらゆるジャンルのヒロインを落とし尽くした桂馬君が次に挑むのは……なんと「フツーの少女」。容姿はそれなり、勉強・運動神経・趣味ともども特徴なし。主人公に対してややツンが入っているものの、きわめて個性付けが難しいヒロインだ。なるほど、こう来るとは意外な流れだった。作中で桂馬君が苦悩しているように、なんの変哲もないヒロインは“ギャルゲーのヒロイン”たりえない。長所でも短所でもいいから、適当な出っ張りがなければ攻略の糸口が見えてこないのだ。思わぬところに隠れていた最強クラスの難敵。次号、落とすや、落とさざるや?

三ツ星のスペシャリテ (作:谷古宇剛)
センターカラー掲載&連載第19話。わりと人気は上がってきているようだ。今週号では新人の三星が異例といえる出世をして、下っ端といえどコックになる。さっそく新しい環境でチョーシに乗る三星に対し、副料理長からはグサリと痛い欠点指摘が。そろそろ苦難フラグの到来かね。それにしてもやはり、安定感あるストーリーなのだがキャラの描き分けは今週も微妙。新キャラとして登場した先輩の千鳥さんだが、金光さんと外見がモロ被り。ただでさえメイン舞台となる厨房はみんなコックコート着用なのである。主人公と副料理長、さらに2人の先輩がそれぞれ似通った造形では読者も判別に困ってしまわないだろうか。そんな苦言を呈しつつ次号へ。

最強!都立あおい坂高校野球部 (作:田中モトユキ)
甲子園もついに準決勝。あお高に対するのは、鈴ねえの手の内を知り尽くした敵将・皆方が率いる淀宮高校。5回まで完璧な投手戦が続くなか、双方の監督はハイレベルな戦術を尽くす。そして1年生エースで勢いに乗って勝ち進むあお高 vs 雑草根性で挑む淀宮。選手たちのプライドがぶつかり合うグラウンド上も非常にアツい! さすがは田中モトユキ。従来的な根性展開に加え、『ワンナウツ』ばりに指揮官同士の読み合いを並行させるなど、まったく読者を飽きさせない。

金剛番長 (作:鈴木央)
マシン番長の襲撃で絶望的な状況に立たされた雷鳴高校。だが居合い番長をはじめ、死んだと思っていた4番長がいきなり復活。生きていた理由について本人たちは「私たち番長の生命力を見誤っていた」とか勝手に解釈しているが、どうもマシン番長に組み込まれた“良心回路”的なモノが登場する伏線ではなかろうか。一方、病院の霊安室で眠り続ける金剛番長のもとへ、剛力番長の執事だったはずの獄牢さんが訪問。なにやら意味深な発言を金剛番長の死体に投げかける。ラスト、我らが金剛番長、ついに目を覚ます! どうでもいいが獄牢さん、「心臓が止まるのと死ぬのは別問題でしょう?」とか平然と言ってのけてます。これで本当に復活するあたり、もう何がなんだか……。ともあれ今週までやられっぱなしだった正義番長軍団、来週から反撃のヨカンだ。「連載50回なのに通常カラー掲載かよ」とか「サブタイトルと話の中身が合ってないじゃん?」とか、そんなツッコミをしてはいけない。マシン番長に心肺機能を止められちゃうわよ☆

どうでもいいが巻末の作者コメント
なにげに毎週楽しいコメントが拝める巻末の質問コーナー。今回読者から寄せられた質問は「カラオケで十八番があれば教えてください」であった。きちんと十八番があったり「その場の空気に合わせて歌います」とか大人な作者がいる反面、「行かないので…」「行っても歌ったことないです…」「カラオケは苦手です…」など、人気作家に限ってネガティブ意見も多かったり。てっきり畑健二郎なんかはカラオケでアニソン三昧だと思っていたが。

というわけで、気がつけば『呪法解禁!!ハイド&クローサー』に最終回フラグっぽいものが立ってるように見えた今週のサンデー情報でした。次号は連載200回記念『ハヤテのごとく!』が巻頭カラー掲載。おまけに描き下ろしの“ナギお嬢様カード”が付属らしいぞ!

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巷ではいよいよ今月7日(金)新創刊の『good!アフタヌーン』の話題でもちきりですが、本誌も熱いですよ!!

というわけで今月のアフタヌーン本誌、2008年12月号の見どころです。若干ネタバレもありますので、未読の方や単行本派の方はご注意くださいね。

月刊 アフタヌーン 2008年 12月号 [雑誌]

…の、前に。
連載20周年記念イヤーで盛り上がる
『ああっ女神さまっ』
初の画集が11月23日より先行予約になるのに続き、ふろくも女神さまづくし。
次号より、3号連続企画で女神3姉妹がフィギュアとして登場します。第一回目はもちろん我らがヒロイン・ベルダンディー!!
過去にも3女神がフィギュアになったことはありましたが、今回は裏にマグネットがついたレリーフ状。実用的なところが嬉しいです。デスクで、オフィスで、キッチンで!(って言っちゃうあたりが我ながら主婦だな)女神が微笑みますよ!

さて、今回お休みの
『トライアルライド』のかわり…ではありませんが、続いてご紹介するのは馬繋がりで
岩明均『ヒストリエ』
将来の主となるアレクサンドロスと邂逅したエウメネスは、心の幼いもう一人の王子・アリダイオスとも心を通わせていきます。
アレクサンドロスの愛馬・ブーケファラスは「牛の頭を持つ馬」(…?)と呼ばれ、主とともに数々の戦場を駆けたという実在の名馬。
「馬を愛するもの」という意味の名を持つ父王フィリッポスに献上されたものの、あまりの悍馬ぶりに乗りこなせたのは当時十二歳の少年アレクサンドロスただ一人。それを見たフィリッポスは息子の器量がマケドニアだけでは収まらないことを予感したといわれています。

そして今回は読みきりが豊作。
ひとつめは
『もりもり』
酒場ミモザ』から十年以上の時を経た、とだともこ改めほうさいともこのカムバック読みきりです。
京都三条・白川の居酒屋「もりもり」。弟と二人でこの店をきりもりする美人女将と店を訪れる客との心温まる交流の物語。
お料理+人情。『美味しんぼ』などに連なる料理マンガの定番ですが、こういう作品はほっとできるし、実践できる小ネタもちりばめられてたりしていいですね。隔月でいいから連載してほしいものです。
そしておあげと豆腐もいいけれど、私はハマグリとマツタケの「夫婦煮き」も食べてみたい…。品がないといわれようとも…(意味がわからないよい子はお父さんお母さんに訊いてはいけない。悪い子もググっちゃいけません。いけませんてば!)
「作者近況」によると、ほうさい氏はたまに法廷画の仕事もされているそうです。カメラが入れない法廷で、時に写真よりも雄弁に裁判の雰囲気を伝えるイラストをみなさんもTVや新聞で目にしたことがあると思います。「短距離走」と当人が書いているように、限られた時間で特徴を押さえてイラストを仕上げる、マンガとはまた違った技術を必要とするのでしょうね。描いてるとこ脇から覗いてみたい…ってまんま不審者やん!

もうひとつは
太田モアレ『都市伝説だよ都市子さん』
昨年秋の四季賞大賞を受賞した作者の本誌デビュー作です。


<あらすじ>
宏が借りたアパートには「先客」がいた。
自分の名前も忘れてしまった彼女の願いは
「都市伝説になること」
と、神様から与えられた課題
「五人の人間を怖がらせること」
をクリアすること。そうすれば成仏することができるのだ。
幽霊怖い(自分もだろ!)&どんくさいで空回りしてばかりの幽霊に、宏は「都市子さん」と名づけて共同生活を送ることにするが…。

ちょっととぼけた人外の存在と少年の心の交流というモチーフは四季賞大賞受賞作『魔女が飛んだり飛ばなかったり』に重なるものがあります。端正とはいえないけれども魅力のある絵柄でときどきぞくりとするような画と心にぐさっと突き刺さる話を描くこの作家のファンになりました。次回作に期待。

あと最後に北道正幸『プ~ねこ』
猫将棋に萌え。いや、ど~してもそれだけ言いたかった。

 

 
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こんにちは、keigoです。

こないだ某ビジネスセミナーで、なぜかお笑い芸人に会いました。
M-1で準決勝まで勝ちあがった実績があるとのことなので、知っている人は知っているんでしょう。

お笑いの人って、どっかしらマニアックなところがありますね。
ツボに入るとめっちゃおもしろい、みたいな。
わかる人の範囲が狭いものほどギャグは面白いっていうのは、やはり的を射たセオリーで。

かってに改蔵 (1) (少年サンデーコミックス)

ということで今日は決して万人受けはしない(?)ギャグ漫画、『かってに改蔵』です。

■あらすじ
ひょんなことから、自分が改造人間になってしまったと勘違いした高校生、勝改蔵。
風刺ネタ、ギャグ、ブラックジョークなどを交えてマニアックなネタを繰り返す。

■みどころ 
個人的に絵柄が好きな作品です。
連載当時の作者のテンション、気持ちの入れ方(惰性な感じなど)がキャラのデッサンによく表れているなあと。
作者の前作である行け!!南国アイスホッケー部と同様、連載期間中に絵柄がどんどん変わっていくのも個人的にツボ。女性キャラには全段ブチ抜きの立ち絵が多用されるなど、連載初期と中期以降ではいい意味で雲泥の差が感じられますね。

最初は「天才塾」をはじめいくつかの設定があるものの、途中から(6巻あたりから?)完全に作者がスルーしているようです。 どんどんキャラクターの性格がラディカルかつエキセントリックになり、さらにネタがマニアックなものが多くなって、読み手の属性を絞りにかかっています。

時事ネタはいま読み返すとよくわからなかったり、何より古くて笑えなかったりと、賞味期限の短さも特徴ですね。このあたりは『幕張』などで知られる木多康昭と共通しています。

ネタのパターンは大体以下の3つ。最初の2つは風化系のネタになります。

・その当時に起きたニュースをネタにする。
・他の作品(漫画に限らずエンタメ全般)をパロディにする。
・日常的な「あるあるネタ」をひたすら掘り下げる。

ネタを包括するストーリー自体については、先にも書いたように「設定忘却」が目立つため説明するのが難しい作品です…(笑)

改蔵は本当の自分を取り戻したかったのか?(そもそも改造人間にはなっていないのだが)
改造人間になった自分を認め、生きる目的を見つけたかった?(ギャグ漫画なのでそれもあやしい)

どう考えてもすっきりしません。
ここはギャグ漫画という基本から、読み手が自由に判断すればいいんじゃないかと。

それと、主人公を囲むキャラクターの濃さも本作の魅力の一つですね。
特に最初の設定から大きく変わってしまった坪内 地丹(つぼうちちたん) 。
改蔵の同級生の、いわゆる「下っ端キャラ」です。
連載初期は真面目で気弱な性格ですが、途中から作者の都合(?)でどんどん壊れていきます(笑)
酒が入って親父な性格になったり、家の中では極度の内弁慶だったり。
中盤からはカルトな擬音「きょきょきょきょきょー!」を得意とし、後半は円形脱毛症になり、たびたびネタ要員として使われるハメに……。

物語をカオスな展開に持っていくとき(もともと整然とはしていませんが…)、作者にとって重宝するキャラだったんじゃないかな。
ほかにもクールで黒い先輩・彩園すず、今風にいえば「ヤンデレ」最前線の名取羽美をはじめ、個性的なキャラという意味では古今東西トップクラスの漫画といえそうです。

一般的にマニアックなネタが濃くなればなるほど、作者読者の距離が縮まり、共通意識が生まれていきます。
その妙な安心感、不思議な刺激によって、長期連載となった作品ですね。
巻末の読者コーナーの盛り上がりは、それを如実に表していると思います。

作品全体のテンションは途中から、作者の自虐っぷりが大変なことに。
有名な他の作家の漫画を鋭い切り口(?)で切り込んだときは「あーこりゃ打ちきりだな」と感じました(笑)
それでもそこからそれなりに続いたことを考えると、読者の支持は大きかったんでしょうね。

毎度バタバタした感じに終わるので、もう少し変化があればよかったなあと思います。
ただ、最終回の締め方は個人的に秀逸。

ネタバレはしませんが、こんな締め方ズルいだろ!と思う反面、こんなふうにするしかないのかな、とも。
当時の2ちゃんでは大議論が巻き起こりました。スレの消費が速かったなあ(笑)

なお、『ハヤテのごとく!』の作者である畑健二郎と師弟関係だったとは(久米田が師匠)知る人ぞ知る話。
本作の第一巻から畑は作画に協力し、いくつかの背景を書いているとか。
アニメ化は弟子に先を越された久米田さんですが、その後、『さよなら絶望先生』のアニメ化によって師匠の面目を保っています。

■作品データ 『かってに改蔵』
・作者  :久米田康治
・出版社 :小学館
・刊行状況:全26巻

■評点 - 『かってに改蔵』
画力  :★★★☆☆
物語  :★★★☆☆
独創性 :★★★★★
総合評価:★★★★

 

 
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東京・上野の国立科学博物館で開催中の特別展
菌類のふしぎ」展を見学してきました。

自然界や私たちの身の回りに溢れているカビやキノコ、酵母や細菌などの微生物について、イブニングで連載中のまんが『もやしもん』のキャラクターを使って解説するという企画。

「菌たちが上野の森をかもします!」のコピーの通り、会場内はオリゼーをはじめとした菌類のフィギュアが大増殖

随所に溢れている(本当に溢れかえっている)オリゼーとかセレビシエとかのフィギュアに目を奪われて、肝腎の解説がかすむ勢い。ずらっと並んだキノコの標本は圧巻でした。

ディスプレイ全体は段ボールを使用し、統一感があってキレイでした。
個人的に気に入ったのは「キノコ型土器」(本当にキノコの形。土器というか子供のねんど細工みたい)と「ニオウシメジ」というキノコの実物大模型。
ニオウシメジはその名のとおりシメジタケに似たキノコ。
ただし大きさはシメジとは比べ物にならないほど大きくて、50~60センチくらいの大きさに育つそうです。

また「光るキノコ」として有名な「ヤコウタケ」の実物も展示されています。淡い蛍光グリーンが幻想的でキレイ。こちらも必見です。

また、原作者の石川雅之氏が即興で描いたという落描きも展示のそこかしこにあるのでそれを探すのもまた一趣かと。第2会場では『もやしもん』原画展もやってます。

私が行ったのは平日の午後。それでもそこそこの人出でしたから、休日は混雑が予想されます。
毎週金曜日の18:00からは学芸員によるガイドもあるそうなので、仕事帰り・アキバ帰り(え!?)に都合がつく方はぜひ足を運んでみてください。展示が一層楽しめること請けあいです。詳細は前述のURLで確認してくださいね。

ここまでやるなら音声ガイドもアニメ版で菌を演じている声優さんを起用して欲しかったところ。
あっ、でもアニメってフジテレビ枠だっけ! (協賛はTBSだった)